信頼できる飼い主になるために
愛犬との信頼・主従関係の作り方
愛犬と生活を共にする中では、信頼関係をしっかりと築いていくことがとても大切になります。 飼い主は愛犬よりも頼れる存在となり、愛犬から信頼されるような関係性を築いていかなければなりません。 信頼関係が崩れ、愛犬が飼い主を下に見ると愛犬はいう事を聞かないばかりか、日常生活にも支障をきたすことにもなりかねません。 また、お友達感覚で接していると、愛犬は自分が仕方なくリーダーになるという関係になり、こちらもまた信頼関係を築くことができません。
こちらでは、愛犬との信頼・主従関係の作り方や崩れている場合は、これを機に本来あるべき関係性へと築いていきましょう。
信頼関係を築く必要性
- 1.愛犬に人間社会のルールを守ってもらう為
- 愛犬が上の立場になってしまうと、いう事を聞かないばかりか、問題行動を起こします。 例えば、散歩中に他人・犬に対して吠えるや威嚇、噛むなどの問題行動を起こし、人間社会のルールから外れ、愛犬にとっても不幸な結末を迎えてしまう恐れがあります。 飼い主が愛犬を上手にコントールできるようになって、初めて人間社会の一員となれるのです。
- 2.愛犬を危険から守る為
- 飼い主を信頼していない愛犬は、突然の出来事にも信頼できる人がいないため、予測ができない行動に出ます。 車のクラクションに驚いて、急に走り出して脱走してしまったり、家のドアが開いた瞬間に逃げ出してしまい、愛犬を危険にさらしてしまいます。 そのようなことが起きないよう、日頃から信頼関係を築いていきましょう。
- 3.マウンティング
- 愛犬が自分が上だと考えてしまうと、マウンティングを人間に対してしてくることがあります。 マウンティングとは馬乗りになり、腰を振る行動のことで、この兆候が現れたら、下に見られている可能性が高くなります。
信頼関係の確認方法
- 1.呼び戻し
- 呼び戻しとは、愛犬を呼ぶためのしつけの一つで、「来い」や「come」などのコマンドで使われることが多いです。 こちらに対して、愛犬が戻ってこなかった場合は、飼い主がなめられている可能性が高くなります。
- 2.体を隅々まで触れるか
- 愛犬の肉球や爪、耳、鼻、口などどこを触られても、大人しくしているのが信頼関係の築けてる証明です。 嫌がったり、噛まれたりする場合は、飼い主に対して信頼を抱いていませんので注意が必要です。
- 3.問題行動を起こす
- 日常生活の中でも確認することができます。 例えば、人がご飯を食べているときに隙を見て食べようとしてくるのは、愛犬に下に見られてしまっています。ただ、いたずらや壁を噛んだりなどはダメと教えていない限り、ダメなモノと理解できていない場合もあるので、そちらはしつけを見直しましょう。
信頼関係の構築方法
- 1.とにかく愛犬の体を隅々まで触る
- 子犬のころから体、特に足先や口元を触ることを習慣化すると成犬になったときにも、爪切りや歯磨きをスムーズに行えます。 犬にとっても安心して体を委ねられ、子供などが無邪気に触ったりしても問題行動を起こしません。 また、たとえ犬が嫌がったとしても止めないでください。そこで止めてしまうと、犬は嫌がったら止めてくれると学習してしまいますので、毅然とした態度で行動しましょう。
- 2.リーダーウォーク
- 犬より前に必ず歩くということもとても大事です。 信頼関係を築く上でも、愛犬から危険を守る上でもリーダーウォークはとても大切なしつけです。
- 3.体罰をしない
- 昔は愛犬をしつけるうえで体罰は当たり前のように使われていました。 しかし、現在の様々な研究では、体罰を中心としたしつけ方は愛犬と飼い主との信頼関係が崩れてしまう原因となります。 犬の性格にもよりますが、ある程度のしつけは必要ですが、過度な体罰は愛犬の信頼を損なうきっかけになることを理解しましょう。
- 4.犬の要求を飲まない
- 犬がわがままやいたずらをした場合は、毅然とした態度で簡単に応じないようにしましょう。 また、かわいそうと思って常に甘やかしてしまうと犬はそれが当然だと学習してしまいます。 犬を甘やかす場合にはコマンドや指示ができた後に存分に甘やかしてあげてください。
愛犬と暮らしていくのなら、飼い主も愛犬もストレスのない日常生活を送りたいものです。 それには、子犬のころから甘やかしすぎず、しっかりとした信頼関係を構築することがとても大切です。 犬自身を危険から守る上でも大切なことなので、これを機に愛犬との接し方を見直してみましょう。
番外編
番犬に育てるから人に合わせる必要はないという方も、犬には吠えるたびにストレスが溜まっているという事を理解して育ててください。また、ショードッグに育てたい方は、人への社会化はする必要がありますが、犬と遊ばせることは必要ありません。というのも、展覧会で他の犬に興奮してしまうため、犬との触れ合いをなるべく少なくしている方も多くいます。しかし、これらは通常とは異なるという事を理解して、どのような方向性で育てていきたいかを予め考え、愛犬の社会化を養ってください。
おわりに
これまで犬の社会期の重要性について語っていきましたが、この時期は犬の一生を左右する大事な時期です。社会化ができていないと、他の犬や人に対しての問題行動を起こしてしまい、外に連れていけなくなってしまい、お互いに不幸な生活を送ることになってしまいます。 飼い主として愛犬をどう成長させていくのかが問われる時期でもありますので、責任をもって愛犬の社会性を養っていきましょう。