柴犬の種類から違いまで
■ちゃんと知ってる? 柴犬とは?
柴犬(しばいぬ・しばけん)とは日本原産の日本犬の一種で、昭和11年に日本の天然記念物に指定されています。分類は小型犬に分類されます。
柴犬の名前の由来は様々あると言われていますが、
・柴藪を巧みにくぐり抜けて猟を助けることから
・赤褐色の毛色が枯れ柴に似ている
・小さなものを表す古語の「柴」から
ではないかと言われています。
■元は狩猟犬!?柴犬の性格とは?
家庭で飼うのに人気のある柴犬。もともとは優秀な狩猟犬として長く活躍してきました。飼い主の命令にとても従順で、勇敢で好奇心が強く、頭がいいので自分で判断して行動する力を持っています。狩猟犬として活躍していたくらいですので、自分のテリトリーに入ってくる人や犬に関して警戒心が強く、家族に対して甘えることは少ないです。信頼し、家族に慣れると甘えるようになります。
縄張り意識が強いですし、甘えるまでに時間がかかることから初めて犬を飼う人にとっては少し難しい性格であると言えます。
■意外に多い?柴犬の種類
柴犬の系統は大きく分けて5種類に分けられます。
○信州柴犬(甲信越地方)
涼しくて標高の高い信州の気候風土に合った柴犬です。現在いる柴犬の基本体型は信州柴がベースとなっています
○美濃柴犬(中部地方)
古くから岐阜県で飼育されてきた柴犬で、全身が緋赤と呼ばれる鮮やかな赤色の毛が特徴です。柴犬の中でも狩猟犬として優秀な種類となっています。
○山陰柴犬(中国地方)
しっぽを巻き上げず、刀を立てたようにピンとなっている太刀尾(たちお)、薙刀尾(なぎなたお)が多い種類の柴犬です。
○縄文柴犬(関東を中心に全国)
縄文時代の遺跡で発見された犬の骨格をもとに、現代にいる柴犬の中から古代の特徴を残す柴犬を選択して交配し再現された柴犬です。
足が長く面長で、全体的な見た目がキツネに近くなっています。
○豆柴
豆柴は体高30センチ未満の小さな柴犬です。他の柴犬は体高が40センチ近くなっていますので、一回り小さいサイズとなっています。ウサギなどの小動物や野鳥の狩りをしていたと言われています。小型犬ですので、住宅事情にマッチして飼うことを希望する人も増えています。あくまでも小柄の柴犬ですので独立した犬種ではありません。
■実は多い!柴犬のしっぽの種類
実は柴犬のしっぽの種類は15種類もあります。知っているものも知らないものもあると思うので、見ていきましょう。
○右巻・左巻・右二重巻・左二重巻
柴犬でよく見られるのは巻き尾です。左右の巻き方、巻きのつよさによって4種類に分けられます。しっぽの先が付け根まできれいに巻いていれば二重巻きとなります。
○車巻(くるままき)・半巻(はんまき)
巻き尾が左右どちらかによらずに、背中の上できれいに1周巻いたしっぽを車巻といいます。車巻よりもしっかり巻いておらず、しっぽの先が身体から離れているものを半巻と言います。
○差尾(さしお)・背叩き(せたたき)
しっぽの先が頭の方を向き、半円になりきれていないものが差尾です。差尾で先端が身体についた状態を背叩きといいます。
○太刀尾(たちお)・薙刀尾(なぎなたお)
しっぽの先がまっすぐ上を向いているものを太刀尾、身体の延長線上からゆるく上を向いているものが薙刀尾です。山陰柴犬に多いタイプのしっぽです。
○柳尾(やなぎお)・牛蒡尾(ごぼうお)
薙刀尾からさたに角度が下に下がっていてかつ尾の先向かって緩やかに曲がっているものを柳尾といいます。薙刀尾から角度は下がっていますが、まっすぐに伸びたものを牛蒡尾と言います。
○茶筅尾(ちゃせんお)・株尾(かぶお)・無尾(むび)
茶筅のように短く先太りしたものが茶筅尾、先が丸まったものを株尾、極端に短いものを無尾と言います。柴犬のスタンダードなしっぽとして認められていませんが、たまにいる種類になります。
■お世話ってどうするべき?柴犬のお世話について
①どれくらい運動が必要?
柴犬はもともと狩猟犬として活躍していた犬種になります。ですので、可愛らしい見た目とは裏腹に体力があります。毎日30分〜1時間程度の散歩が必要です。ボールなどで遊ぶことがあまり好きではない子もいますが、小さいうちから遊んでいると遊ぶようになります。
②ブラッシングはどれくらい必要?
柴犬は抜け毛が多い個体となります。特に換毛期にはすごい量の毛が抜けます。少なくとも週に2〜3回はブラッシングしてあげるようにしましょう。
③しつけはどうする?
柴犬は頭がよく、自分で考えて行動することが出来ます。また自立心も強いため、しつけが入りにくい個体もいます。あまり甘やかしすぎずに上下関係をきちんと示しながらも信頼関係を作っていくことが重要となります。
あまりしつこくかまうと反発されてしまうので、注意が必要です。
④屋内で飼うのがよい?屋外で飼うのが良い?
柴犬は屋外で飼育されているイメージがあるかも知れませんが、実は屋内で飼うほうができしています。身体は丈夫ですが、耳の病気にかかりやすかったり、老犬になると認知症になったりしやすいため小さい頃から健康管理に気をつける必要があります。
今回は、柴犬の犬種やしっぽの種類等についてお伝えしました。柴犬について意外なことが知れたのでは無いでしょうか。
性格やお世話の方法は全ての柴犬に当てはまるわけではありませんので、その子に合わせたお世話をしてあげてください。