犬は自分が死ぬときに、もうすぐ死ぬんだということがあまり分かっていないようです。
犬は一眠りして、目が覚めたらまたいつものように飼い主さんと楽しく遊べると思っている節があります。
もう飼い主さんと二度と遊べなくなる、なんて考えていないのかもしれません。それほど、犬の生死観はあいまいなものだと思います。
逆に、飼い主さんに先立たれ、犬が生きていた場合は、初めてリーダーであり仲間でもある飼い主さんの死に直面し、そのときは相当なショックを受けます。本当に死んだという認識があるのかどうか分かりませんが、もう二度と会えなくなる、というのはどうも分かるみたいです。
その証拠に、飼い主さんがいなくなった犬というのは、元気がなくなり、急速に老け込んでいきます。だから、自分が死ぬときよりも、飼い主さんが死ぬときの方が、より死というものを認識しやすいと思います。
犬は人間と感情をともにする生き物ですから、最後は悲しい顔をして分かれるよりも、笑って見送ってあげたいものです。